更新日:2022年5月13日

がんゲノム医療について

がんゲノム医療とは

がんは遺伝子の変異によって起こる病気で、その変異は患者さんお一人ごとに異なります。その遺伝子の変異が治療薬の効果に影響をおよぼす場合があることがわかってきています。がんゲノム医療とは、がんの組織などを用いて、多数のがんに関連する遺伝子の変化(変異)を調べ、その結果をもとに適切な薬剤や臨床試験・治験の有無を含めた治療につなげる医療です。がん遺伝子パネル検査を用いて調べます。

当院はがんゲノム医療拠点病院である四国がんセンターと連携してがんゲノム医療を行うがんゲノム医療連携病院に指定されています。

対象となる方

保険診療では以下の3点を満たしている必要があります。

  • 血液のがん以外の方
  • がんに対する標準治療がない、もしくは標準治療が終了(終了が見込まれる場合を含む)した方
  • 全身状態や臓器機能等からがん遺伝子パネル検査後に薬物療法の適応となる可能性が高いと主治医が判断した方

費用

がん遺伝子パネル検査は保険診療で行われます。
検体提出時:440,000円(3割負担の場合132,000円)
結果説明時:120,000円(3割負担の場合36,000円)
が必要となります。

高額療養費制度により、自己負担額が変わることがあります。
厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(外部リンク)

ご留意いただきたいこと

  • 検査申込から結果説明まで、おおよそ1か月半~2か月かかります。
  • 保険適用で行われるがん遺伝子パネル検査はがんの組織検体がある場合はその組織を検査に提出します。検体が古いなど品質によって検査結果が得られないと考えられる場合は組織の再採取もしくは血液のみで検査を行います。
  • 検査を受けても治療選択に有用な情報が得られない可能性があります。また遺伝子変異が判明しても実際に治療に結びつくのは10%程度と報告されています。治療のため遠方の医療機関への通院が必要になることがあります。
  • 検査により生まれ持った体質と関連している可能性(遺伝性腫瘍)が判明することがあります。そのため、検査を希望される方は、ご本人ならびにご家族の来院が必要です。なるべくご家族と一緒に受診されることをおすすめします。

申し訳ありませんが、患者さんからの直接の予約は受け付けておりません。
ご希望の方は現在治療を受けておられる医療機関の担当の先生にご相談ください。当院のがんゲノム医療が依頼の対象となるかどうかなどについて、ご不明な点がございましたら、当院の「がん相談支援センター」にご連絡ください。

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