更新日:2023年4月1日
院長からのご挨拶
この度、2023年4月1日より院長を拝命しました中西徳彦です。就任にあたってご挨拶申し上げます。
2020年に始まった新型コロナウイルスの感染拡大は、医療現場に大きな影響を及ぼしました。当院も手術制限や一部の病床休止などの診療制限を行うこととなり、県民の皆様にもご不便、ご心労をおかけしました。県民の皆様のご協力に感謝申し上げます。
さて、当院は現在地に新築移転して今年で10年の節目を迎えます。「県民の安心の拠り所となる病院であること」という基本理念の実現のため、標準的で良質な医療を提供できるよう邁進してまいりました。「標準的」というのは、科学的根拠に基づいた最善の医療という意味です。この言葉の下、救命救急センター、がん治療センター、総合周産期母子医療センター、小児医療センター、腎糖尿病センター、消化器病センター、循環器病センター、脳卒中センター、総合診療センターといった各診療部門が連携して、さらに看護部、薬剤部、検査部、放射線部、リハビリテーション部などがそれぞれのプロフェッショナリズムを持ち、協力して診療にあたっています。先進的医療においても、ロボット支援手術、がんゲノム医療、経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)といった最新の分野において実績を積んでおり、今年度は切除不能神経内分泌腫瘍に対するRI内用療法なども開始する準備を進めています。医療安全の確保に関しても、予期せぬ院内急変に対するRapid Response System(RRS)を整備するなど、改善活動にも取り組んでいます。
また、医療職の働き方改革は、全国的にも喫緊の課題です。当院は地域医療支援病院であることを活かし、「急性期医療を当院で行い、普段の診療は地域の医療機関、診療所の先生方にかかりつけ医として協力していただく」という医療連携をさらに充実させ、限られた医療資源を有効かつ効率的に活用することで、課題解決に取り組んでまいります。
そして、人材育成・教育は当院の使命と考えており、2004年の新臨床研修制度の開始、2018年からの新専門医制度などの大きな変化がありましたが、十分対応できていると自負しています。今後、医学生、看護学生などの実習の受入れ体制を拡充し、より満足していただけるようにすると共に、職員もやりがいを感じつつ成長できる、そういった環境を整えてまいります。
引き続き当院へのご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
2023年4月1日 中西徳彦