更新日:2024年4月2日

脳卒中センター

センターの紹介

岩田 真治
脳卒中センター長
岩田 真治
(いわた しんじ)

2010年、脳神経外科と脳神経内科が共同して脳卒中センターを開設して、10年が経過しました。当センターでは、脳卒中を中心に、脳神経疾患全般の診断・治療・予防を行っています。

そのうち、脳卒中は、くも膜下出血(主として脳動脈瘤が破裂し、脳の表面に出血する疾患)、脳内出血(脳血管が破綻し、脳実質内に血腫を作る疾患)および脳梗塞(脳血管が閉塞する疾患)からなります。脳卒中はその多くが急性発症することから、発症後は速やかな覚知、搬送、処置、的確な診断と治療が患者の予後を左右します。

脳卒中の治療として、当センターでは、破裂脳動脈瘤の急性期手術(開頭クリッピング術、脳血管内手術)、脳内血腫の手術(開頭血腫除去術、内視鏡下血種除去術)や、急性期脳梗塞に対する血栓溶解療法や血栓回収療法の施行に加えて、未破裂脳動脈瘤や脳梗塞の原因となる脳主幹動脈閉塞性病変(脳および頚部動脈閉塞・狭窄症、もやもや病)などの慢性期疾患の診断・治療を主な役割としています。
また、脳卒中以外の疾患に関しても、脳神経外科では、脳腫瘍、頭部外傷、脊椎・脊髄、機能性疾患、先天性脳神経疾患などの、脳神経内科では、変性疾患、免疫性疾患、感染症、内科的疾患に伴う神経障害などの診断・治療にあたっています。

2019年の実績では、脳神経外科入院841人(うち脳卒中421人)、脳神経内科入院254人(脳卒中70人)で、合せて1096人の入院治療を行っており、うちが491人が脳卒中での入院となっています。急性期脳梗塞の治療に関しては、rt-PAの投与による血栓溶解療法を22例に、カテーテルによる血栓回収療法を20例に施行しました。また、脳神経外科での2019年の手術治療症例は、脳卒中55例、血管内手術47例、脳腫瘍60例、頭部外傷71例、ガンマナイフ111例など含めて、全体で474例でした(出典:2019年診療業務報告書)。

2017年2月からはドクターヘリも運行され、ヘリポートでの救急患者の受け入れも行い、診療体制も安定して様々な病態の患者対応にあたっています。今後も、リハビリテーション関連施設等への後方連携の円滑な運用を図りつつ、脳神経疾患患者の早期診断、紹介・搬送など前方連携の強化にも取り組んで行く所存です。

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