産科は当院が平成23年４月に地域周産期母子医療センターに認定される以前から、今治市内の分娩取り扱い施設からの母体搬送を多数受け入れています。また、糖尿病や甲状腺疾患、高血圧などの合併症妊娠も他科と連携を取り対応しています。さらに、最近増加している社会的、精神的にリスクのある妊婦も小児科および地域の行政機関と連携して可能な限り受け入れています。当院で対応困難な妊娠週数での早産リスクの高い方や、胎児・新生児治療が必要な妊婦は、高次施設へ紹介・搬送を依頼しています。
婦人科では、地域の基幹病院として良性疾患・初期婦人科悪性腫瘍の診断・治療を行っています。良性疾患に関しては低侵襲手術（腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術、膣式手術）を心がけています。集学的治療が必要となる進行癌は愛媛大学、四国がんセンターに紹介していますが、術後の化学療法や緩和治療などは当院で行っています。
異所性妊娠、卵巣腫瘍茎捻転などの婦人科救急疾患の診断、手術に対応可能な施設は今治圏域では当院のみのため、救急当番病院よりの搬送依頼にも365日対応しています。
不妊症については、血液検査、精液検査、子宮卵管造影等の検査を行い、人工授精までの一般不妊治療を行っていますが、体外受精や顕微受精などの生殖補助医療の適応と判断した場合は連携施設に紹介しています。また、不育症は今治市不育症検査・治療費助成事業も活用し、保険外検査・治療も含めた診療を行っています。