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院長からのご挨拶

ご挨拶

愛媛県立南宇和病院のホームペ-ジをご覧いただき誠にありがとうございます。

院長:村上 晃司

 当院は昭和21年に日本医療団南宇和病院として発足し、昭和23年に愛媛県に移管され、平成4年4月に現在地に新築移転され現在に至ります。病床数120床(うち地域包括ケア病床38床)を有し、地域唯一の総合的な機能を有する病院として、24時間365日の救急受け入れから在宅診療、町内の出張診療所の診療支援まで行っています。
 医師不足は深刻で、18年前には23人いた常勤医師が現在は10名まで減少していますが、県立中央病院、市立宇和島病院や愛媛大学医学部などから専門診療支援を受けながら総合的な病院としての機能を維持しています。また南宇和郡医師会の先生方に、夜間休日の当直に加わっていただき、24時間365日二次救急体制を維持している状況にあり、少しでも多くの方が愛南町内で適切な医療を受けられるよう努力してまいります。
 また、高齢化も深刻で、愛南町の人口は、現在約21,000人で、平成5年をピークに減少が続いていますが、65歳以上の高齢者は増えています。こうした中、「この愛南町で最期まで“より良く生きる”」、「たとえ介護が必要な状態になっても自分らしい暮らしが続けられる」、といったことが重視されるようになりました。そのためには医療だけでなく保健・福祉・介護等との連携が重要になります。当院では「地域包括ケア病床」を平成26年7月に15床で開始、令和2年1月からは38床まで拡大し、在宅患者さんや施設入所中の患者さんに入院医療が必要になった場合に受け入れたり、退院後も患者さん・御家族が安心して療養が継続できるように在宅復帰支援を行う等の機能を強化してまいりました。
 さらに看護部・地域連携室が中心となって「つなぐ・つながるミーティング」と称して、地域のケアマネージャーさんやヘルパーさんたちを含む多職種で入院患者さんや在宅患者さんについて相談・検討する会を毎週院内で開催しています。また、歯科医師会中心の「口腔ケア研究会」と協同して、摂食・嚥下機能の維持に取り組んでいます。今後は褥瘡や排泄の問題にも取り組む予定です。また医師会と協力して、町内の医療・介護・福祉関係者とワークショップを開催したり、講演会を企画したりなど様々な取り組みをはじめています。町内外のさまざまな職種の方たちと連携しながら、地域中核病院としての役割を担ってまいります。
 これからも、地域住民の方々に信頼され、安全で良質な医療を提供できるよう、病院職員一丸となって取り組むとともに、保健・福祉・介護などさまざまな職種の方たちと連携しながら、住民の方々の人生に最期まで寄り添えたらと思います。皆様方のご理解、ご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

   令和2年6月      

愛媛県立南宇和病院長   村上 晃司