血液腫瘍

治療方針

 日本血液学会が公表している造血器腫瘍診療ガイドラインに沿った治療を行っています。

 また、日本白血病研究グループ(JALSG)JSCT研究会等の臨床研究に参加をしています。

血液腫瘍の治療

びまん性大細胞型リンパ腫:DLBCL

 stageI~IIの限局期においては、R-CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、アドリアマイシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)3コース+放射線照射。stageIII~IVの進行期はR-CHOP6-8コース。

 高齢者の場合は、心毒性を軽減させる目的で、アドリアマイシンにかえてピラルビシンを使用し、R-THCOP療法を行っています。基本的に1コースは入院で行い、2コース目以降は外来通院で治療しています。再発例には、65歳以下ではR-IDEA(リツキシマブ、イホスファミド、デキサメサゾン、エトポシド、シタラビン)を行い、大量化学療法+自家末梢血幹細胞移植を行います。

 血管内リンパ腫や原発性中枢神経リンパ腫ではMTX(メソトレキセート)+R-CHOPを行います。限局期胃原発DLBCLでは、R-CHOP3コース+放射線治療を行います。精巣原発DLBCLでは、中枢神経系および対側精巣での再発を予防するために、R-CHOPに加え、予防的な抗がん剤の髄腔内投与と健側を含む精巣への放射線照射を行っています。

 

濾胞性リンパ腫

 stageI~IIは放射線治療を行い、stageIII~IVではR-CHOP6コースを施行しています。限局期、進行期においても無治療で経過観察をすることがあります。

 

成人T細胞性リンパ腫

 急性型、リンパ腫型に対しては、mLSG15(VCAP-AMP-VECP)を使用するか、CHOP-V-MMVを使用しています。若年者であれば同種造血幹細胞移植を行います。

 

急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病

 基本的にJALSGのプロトコール登録またはそれに従った治療を行います。予後不良因子を持っている患者さんは、第一寛解期から同種造血幹細胞移植を検討します。高齢者の急性骨髄性白血病の場合は、骨髄異形成症候群からの進展の場合が多く、CAG療法(アクラルビシン、シタラビン、G-CSF)やアザシチジンを使用する場合もあります。

 

多発性骨髄腫

 自家末梢血幹細胞移植適応(65歳以下)は、ボルテゾミブ、デキサメサゾン、シクロフォスファミドで治療し、大量シクロフォスファミドで末梢血幹細胞採取し、大量メルファラン+自家末梢血幹細胞移植を施行します。完全寛解にならない場合は、地固め、維持療法をする場合もあります。

 66歳以上の移植非適応の場合は、ボルテゾミブ、デキサメサゾン(メルファラン、プレドニゾロン)を行います。合併症、体力などに問題がなければ、70歳まで大量メルファラン+自家末梢血幹細胞移植を施行することもあります。

 

骨髄異形成症候群

 低リスクでは、タンパク同化ステロイド、免疫抑制剤などを使用し、高リスクでは、アザシチジン、CAG療法を行います。移植適応年齢においては、同種造血幹細胞移植を検討します。

 

慢性骨髄性白血病

 第2世代チロシンキナーゼ阻害剤を使用します。基本的には、一生内服していただきます。  

院内がん登録データ:血液腫瘍(2015年1月~12月)

 ※がん登録およびステージとは・・・こちらをご覧ください。

 ※小児血液腫瘍の件数を含んでいます。

登録数と男女割合

登録数と男女割合

年齢の割合

年齢の割合

詳細部位別登録数

詳細部位別登録数

悪性リンパ腫の治療前ステージ< 症例区分2・3(自施設初回治療症例)のみを集計>

悪性リンパ腫の治療前ステージ

※UICCは病変の広がりを分類するために、Ann Arborを採用

 

治療の件数 <症例区分2・3(自施設初回治療症例)のみを集計>

*件数は延べ件数であり、例えば、外科的治療と化学療法を組み合わせて行った場合には、どちらの項目でもカウントされる。

治療の件数