更新日:2021年3月25日

FDG-PET検査について

FDG-PET(陽電子断層撮影)検査に関する説明

下記をよくお読みになり、ご理解の上、当検査についてご同意ください。
検査当日、同内容について同意書にご署名、押印をいただきますのでご準備をお願いいたします。

FDG-PET検査の方法

この検査は、ブドウ糖の類似物質に放射性同位元素(F-18)をつけたお薬(フルオロデオキシグルコース、以下FDG)を注射して、からだの中の糖代謝を調べる検査です。
検査は、問診・採血ののちFDGを投与し、約90分安静にお待ちいただき、排尿後撮影をします。撮影時間は約30分で終了します

FDG-PET検査の限界

  • 腎臓から尿に排泄されるため、腎臓、尿管、膀胱、前立腺における病巣の検出は難しいとされています。
  • 生理的集積のため、早期胃がんや肝臓がん(とくに肝細胞がん)の検出は難しいとされています。
  • 数ミリ単位の小さな病巣の検出は困難とされています。
  • FDG-PET検査には、これらの限界が存在するため、正しく診断するためには、他の情報(血液検査、内視鏡検査、CT検査、MRI検査など)を参考にする必要があります。

FDG-PET検査の安全性

  • 投与されるFDGからの被曝線量は約2~3mSv(ミリシーベルト)です。
  • これは、自然界から受ける1年間の被ばく線量(2.4mSv)とほぼ等しく、胃のエックス線検査よりも少ない量です。
  • また併せて行うCT検査の被曝も加わりますが、放射線障害が起きる可能性はありません。
  • 注射針刺入時の痛みやFDG投与時の不快感が稀に起きることがあります。

検査結果の取扱い

異なる医療機関に情報提供を行なうため、検査結果や画像情報等個人情報のやりとりが行なわれますが、これらの個人情報は、診療目的にのみ使用し、他の目的には一切利用いたしません。

被ばく線量の目安

被ばく線量の目安

FDG-PET検査をお受けになる際の注意事項

(1)食事について

検査の6時間前からお食事は食べないでください。糖分を含まないお水やお茶はお飲みになってもかまいません。スポーツ飲料や飴、ガムは禁止です。

(2)運動について

検査前にからだを動かすと、FDGが筋肉に摂り込まれ、正しく診断されない可能性がありますので、前日から検査終了までは激しい運動をお控えください。

(3)糖尿病について

  • 糖尿病の方および血糖値の高い(150mg/dl以上)方の場合は、検査の感度が低下するため、正しく診断されない可能性がありますので、検査前に主治医にご相談ください。
  • 薬の内服やインスリン注射は、主治医の指示に従ってください。

(4)水分制限・造影剤アレルギーのある方

  • 検査前に、ごく少量の薄めた造影剤を混ぜたお茶を飲んでいただきます。
  • 水分制限・造影剤アレルギーのある方はお申し出ください。

(5)妊娠中または妊娠の可能性のある方

妊娠中または妊娠の可能性のある方は、検査を受けることができません。

(6)乳幼児や妊婦との接触について

検査終了当日は、乳幼児や妊婦との濃厚な接触は控えてください。

(7)介助を必要とする方・付き添いについて

医療従事者は定められた被曝線量限度内で作業するため、検査は原則として、以下のような介助を必要としない方に限らせていただきます。ご理解とご協力をお願いいたします。

  • 歩行ができ、自分で衣服の着脱ができる。
  • 洋式トイレで座って排尿ができる。
  • オムツ着用されている方は、自分で交換ができる。この条件を満たしていない介助が必要な方は、家族の付き添いが必要となります。
  • 付き添いは、注射をするときから安静解除となるまで約2~3時間必要です。
  • 付き添いが出来ないときは、検査を受けることができません。家族だけでは介助できない方も対象外とさせていただきます。

(8)検査をお断りする場合について

検査当日の病状等により、検査をお断りすることもありますのでご了承ください。
(例:嘔気が強い・発熱があるなど、看護師の観察やケアが相当量必要な方など)

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