脳卒中センター

センターの紹介

大上 史朗

脳卒中センター長

大上 史朗

 2010年春、脳神経内科と脳神経外科が共同して脳卒中センターを開設して8年が経過いたしました。脳卒中センターでは、主に 脳卒中全般の診断・治療・予防を行っています。

 脳卒中は、くも膜下出血(主として脳動脈瘤が破裂し脳の表面に出血する疾患)、 脳内出血(脳血管が破綻し脳実質内に血腫を作る疾患)および脳梗塞(脳血管が閉塞する疾患)からなります。脳卒中はその多くが急性発症することから、発症後は速やかな覚知、搬送、処置、的確な診断と治療が患者の予後を左右します。

 当センターでは、破裂脳動脈瘤の急性期手術(開頭クリッピング術、脳血管内手術)、脳内血腫の手術(開頭血腫除去術、穿頭ドレナージ・吸引術)や、急性期脳梗塞に対する血栓溶解療法や血栓回収術の施行に加えて、未破裂脳動脈瘤や一過性脳虚血の原因となる脳主幹動脈閉塞性病変(脳動脈血栓症、もやもや病)などの慢性期疾患の診断治療を主な役割としています。
 2017年の実績では、脳神経外科入院824人(主に出血性脳血管障害343人)、神経内科入院562人(主に虚血性脳血管障害145人)で、合せて488人(35 %)が脳血管障害での入院となっています。脳梗塞に対する急性期血栓溶解(tPA)療法も2006年の導入から12年経過して、通算で167例に使用しており、47%がmRS:0-2の良好な結果を得ています。脳卒中センター開設後、徐々にtPA症例は増えつつあり、最近では無効例や適応外症例への血管内手術での血栓回収にも積極的に取り組んでおり、著効例も出ています。脳神経外科の2017年の手術治療症例は、脳血管障害(155人)、脳腫瘍手術(74人)やガンマナイフ手術(144人)など含めて全体で550例でした。
 2013年5月から新病院での診療が開始され、2017年2月からはヘリポートでの救急患者の受け入れにも対応しており、診療体制も安定して様々な病態の患者対応にあたっています。今後も、リハビリテーション関連施設への後方連携の円滑な運用を図って、救急患者の受け入れ態勢を円滑にした上で、入院前の脳卒中患者の早期診断、紹介搬送、緊急検査・入院など前方連携の強化にも取り組んで行く所存です。